豪ドル円?ドル円?ポンド円?グルトレ通貨選びの秘訣はレンジ

2019年2月17日

グルトレループイフダントラリピのような、証券会社固有の商品ではなく、一定のルールに基づいた運用手法です。そのため、通貨ペアや運用口座は本当に好きに選ぶことができます。

この記事では、どの通貨ペアでグルトレを運用するべきかを、長期チャートを見ながら考えていきたいと思います。

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グルトレは圧倒的に守備重視が良い

グルトレがどういう運用なのかといえば、冒頭にも出てきたループイフダントラリピと同じく、リピート系自動売買の1つと位置付けるべきだと思います。

リピート系とは、今から上がる、あるいは下がるといった価格差を狙う運用ではなく、あらかじめ注文を仕掛けていた範囲内の値動きから、繰り返し利益を生むことを狙う運用です。このあらかじめ仕掛けていた範囲というのが重要で、つまり狙った範囲内の値動きが続く限りは、上がっても下がってもどちらでも構わないのです。

【関連記事】裁量トレードと真逆!リピート系自動売買の本質を完全理解する記事

出典:https://inet-sec.co.jp/systrd/system/new_loop/

こういう画像を見たことがありませんか? これはループイフダンのイメージ図ですが、多かれ少なかれ、どのリピート系もこういう考え方に基づいて設計されています。

つまり、これから上がるか、下がるかの予想は重要ではなく、できるだけトレンドが出ない、遠くに価格が行かないことが大切です。

なぜなら、リピート系は設定した範囲内の値動きからお金が生まれますから、できるだけその範囲内に価格が滞在して欲しいのです。

グルトレを含むリピート系は、こまめに損切りをしないことが前提になっているため、何回かに1回トレンド予想を的中させるという攻めの要素より、一気に逆行しない、だいたい元の価格に戻ってくるという、守り的な要素の方が大切です。ある価格から運用を開始して、紆余曲折あって最終的には元の価格に戻ってきたなら、それだけで利益確定が積み上がり確実にプラス収支になっているからです。

レンジ相場になりやすい通貨ペアが良い

トレンドがあまり出ず、最終的に元値に戻ってきやすい通貨ペアこそグルトレにふさわしいです。値幅を取るのではなく、レンジ相場へのなりやすさ(=トレンドの出にくさ)を重視します。これを言い換えると、波の幅が小さい通貨ペアを選ぶということになります。

実際に通貨ペアごとの週足チャートを直感的に見てみよう

ここからは、主要な通貨ペアの週足チャートをどんどん並べていきます。どれが一番レンジっぽいか、直感的に選んでみてください。

ドル円 週足

ユーロドル 週足

ユーロ円 週足

ポンド円 週足

ポンドドル 週足

豪ドル円 週足

NZドル円 週足

豪ドル米ドル 週足

ユーロポンド 週足

豪ドルNZドル 週足

米ドルカナダドル 週足

結論からいって豪ドル円が良いです

ここまでざっと直感的に見てもらって、一番波が少なそうな通貨ペアはどれだと思いましたか? 私は何度もやっていますが、こういう長期チャートの分析をするたび、やっぱり豪ドル円はレンジ相場の象徴のような通貨ペアだと思います。

基本はずっとレンジ相場

あらためてチャートを見ると、ほとんどずっとレンジ相場で、そのレンジの価格帯が移動するためにトレンドが発生していると解釈できます。つまり、だいたいの時期はグルトレが損切りになりにくい展開になっています。

逆にトレンドが出やすい通貨ペアは、リピート系はやりにくいです。相場の予測が当たれば儲かりますが、外れたときには大きな損失になります。

トレンドが出やすい通貨ペアの代表選手は、ドル円やユーロドルです。世界の基軸通貨のドルが絡んだペアなので、ファンダメンタルズ要因で長期的なトレンドになりやすいです。

結局元値に戻っている

このチャートに限った話でいえば、最初と最後の価格があまり変わりません。こういう動きは、リピート系の場合は道中の利食い分だけプラス収支になります。

上下の値幅が狭い

このチャートの豪ドル円でいえば、上が105円くらい、下が71円くらいで上下の幅は約30円。この幅が広いほど、相場逆行時に損切りになりやすくなります。

例えばポンド円なら、上下幅は80円以上あります。裁量トレンドでトレンドを狙うならむしろこの高ボラは良いことなのですが、リピート系、グルトレの場合は管理しにくいさ、相場の予想の難しさにつながります。

値がさが小さい

豪ドル円は歴史的にほとんどが100円未満で推移しています。それに対してポンド円は200円を超えたこともあります。こういった価格自体が大きいほど、同じ単位でも証拠金がたくさん必要になります。

例として10000通貨の証拠金は、豪ドル円が78.819円で31,528円、ポンド円が142.3円で56,920円です。単純に価格が大きい方が、同じ注文でもたくさんの資金をロックされます。

参考:https://www.fxprime.com/simulate/simple_currency.html

豪ドル円以外ならNZドル円か最近の豪ドルNZドル

同じオセアニアのNZドル円は悪くない

他の通貨ペアでやるなら、NZドル円はありです。同じオセアニア通貨なので、やはりレンジになりやすいです。

ただスプレッドは豪ドル円の方が良いことが多いです(マネパnanoなら、豪ドル円が0.9pips、NZドル円が1.8pips。2019年2月時点)。

またNZドル円は2019円2月時点では買いのスワップポイントが豪ドル円より良いのですが、この点も微妙。なぜならグルトレはスワップを狙う運用ではなく、また売り(スワップ支払い)の運用もあるため、スプレッドはむしろ小幅の方が良いです。

2014年以降の豪ドルNZドルは超レンジ

豪ドルNZドルも面白いです。枠で囲んだ部分、2014年以降は非常に狭い幅でのレンジ相場になっています。3500pipsくらいの幅ですね。さらに大底の1.00は一度も突破されたことがない、非常に強い抵抗になっています。

豪ドルNZドルの問題点は、スプレッドがかなり広いこと。マネパnanoの場合、豪ドル円の0.9pipsに対して、6.0pipsとコスト差は6倍以上。長い目で見て、約定に大きな影響を与えるはずです。

 

・豪ドル円が一番レンジ相場になりやすい
・豪ドル円は上下の幅が狭い
・豪ドル円は値がさが比較的小さく、証拠金が少なくて済む
・豪ドル円以外なら、NZドル円か豪ドルNZドル

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