MT4とは。できること、メリット、デメリットをシンプル解説
「MT4の存在は知っているが実際に使ったことはない」というFXトレーダーも多いのではないでしょうか。トレード12では、MT4とは何なのか?から使い方、バックテストやシステムトレードの方法などを、テーマごとに解説していきます。
まず、MT4(MetaTrader4)とは何なのか?を簡単に説明すると以下の通りです。
- 高機能なチャートツール
- 証券会社に依存しない、独立した分析・取引ツール
- システムトレード(自動売買)のツール
- バックテストができるツール
それでは順を追って説明していきます。
高機能なチャートツール
50種類以上のインジケーターが標準搭載されている
上の画像はYJFX!のMT4をインストールした直後に表示できるインジケーターを並べたものです。初期段階で51種類のテクニカル分析が搭載されており、スタンダードなものからマニアックなものまで、いろいろなチャート分析をすぐに始めることができます。この選択肢の多さが、MT4で分析するトレーダーの多さに直結しているといえるでしょう。
カスタムインジケーターを自由に追加できる
「MT4 インジケーター 無料」などのワードでGoogle検索をすると、たくさんの無料テクニカル分析が現れます。MT4のインジケーターはある程度のプログラムスキルがあれば開発できるため、世界中の有志が無料のオリジナルテクニカル分析を公開しています。
こういったタイプの追加テクニカルはカスタムインジケーターと呼ばれますが、非常に簡単な手順でMT4に追加できます。
パラメーターの変更が容易かつ自由
こちらはMT4のボリンジャーバンドの設定画面です。パラメーターだけでなく、色や線の種類(太さや破線or実線)が自由自在に設定できる点が魅力です。色は132種類から選択できるため、かなり自分好みのデザインにすることができます。
デザインの良さ、自由度もMT4の魅力のひとつですね。
証券会社に依存しない、独立した分析・取引ツール
複数のFX会社の口座を使い分けられる
どのFX会社でも自前のチャートを搭載していますが、それぞれの使い勝手はかなり異なります。なので、トレードの目的や方向性に応じて証券会社を使い分けようとすると、別々のチャートで分析をしなければいけません。
ここで出てくるのが、MT4を独立したチャートソフトとして使うという考え方。もともとMT4はチャートソフトとして非常に高機能ですので、チャート分析をMこれに一元化。その上で連続発注はアイネット証券で、スキャルピングはDMMFXで、といった使い分けがスムーズになります。
週末でもメンテナンスがない
為替相場は土日は動かないので、この時間に合わせてメンテナンスをするFX会社が多くあります。メンテナンス時間中は取引システムへのアクセスができず、チャートを見ることもできないのが普通です。
MT4の場合、土日でも起動をし、金曜のNYクローズまでの4本値を取得できます。これにより、土日のどの時間帯でもチャート分析が可能となります。
システムトレード(自動売買)が出来る
EAを入手すれば高度な自動売買ができる
MT4最大の特徴がこの自動売買ではないでしょうか。EA(Expert Adviser)という自動売買プログラムの実行ファイルを入手すれば、その内容に応じた自動売買ができます。
EAは非常に多くの種類が流通していますので、選択肢の多さというメリットとともに、成績が出せるものを選ぶ難しさがあることも事実です。
無料で入手できるEAもたくさんある
無料で手に入るEAもあります。MT4にはデモトレードの機能もあるので、もちろん実運用をする前に後述するバックテストが必要ですが、EAや自動売買の基本を無料で学べると考えれば有用です。
自分で自動売買のプログラムが作れる
もちろんある程度のプログラム知識や経験が必要ですが、誰でも自動売買を開発、公開できるのもMT4の魅力です。たくさんのEAが流通しているのも、開発のハードルがさほど高くないからです。
バックテストが出来る
自動売買をする前に効果検証ができる
自動売買を始める前に、過去のチャートに対してそのEAがどういう結果を出すかをテストできます。これにより、実際に運用をしなくても、そのEAのポテンシャルを推し量ることができます。
裁量の手法の効果検証や手法の進化ができる
バックテストは自動売買のためだけの機能ではありません。裁量トレードの手法をEAに落とし込むことで、その手法の効果検証や改良をする足がかがりを得ることができます。
動作が軽く、PCスペックを喰わない
MT4のチャート分析や自動売買はマシンパワーをあまり使いません。そのため非常に動作が軽く、この点もMT4の魅力といえます。あまりスペックが高くないパソコンでも、問題なく動くはずです。
MT4の問題点
日本人にはとっつきにくい
MT4を開発したのはロシアのメタクォーツという会社です。もちろんソフトのメニューは日本語化されていますが、どことなく欧米っぽいクセがあり、日本人には使いやすくないことも事実。サクサク使いこなすためには、ある程度の慣れが必要です。
インストールしないと動かない
現在は主流になっているブラウザ型ではなくインストール型のソフトなので、パソコンにソフトをインストールしないと使うことができません。ブラウザ型と比べ、ややお手軽さに欠けるといえます。
パソコンの電源を切ると自動売買が止まる
MT4の自動売買は端末内での処理で動くため、MT4が動いているパソコンが止まればEAも停止します。
自動売買を本格的に行うためには、VPS(ネット上の仮想デスクトップ)でMT4を稼働させることが現実的な解決法となります。
スマホ版の機能は限定的
iOSやAndroidのMT4もリリースされていますが、カスタムインジケーターが使えないなど、使えない機能がいくつかあります。
Macでは使いにくい
インストール型のMac版は開発されていません。そのため、MacユーザーがMT4を使うためには、一部のFX会社で提供されているブラウザ版を使うか、Macの中に仮想的にWindowsの環境を構築する必要があります。
まとめ
MT4はたしかにとっつきにくい部分もありますが、使い方をマスターすればチャート分析から自動売買まで、できることの幅が飛躍的に広がります。また、ループイフダン的な自動売買すらも可能です。
トレード12では、MT4を使いこなすための知識と技術を、継続的に公開していきます。
高レバレッジ時代に億を目指すも数ヶ月でFXから退場した経験を持つWebエンジニア。
「FXはギャンブル」だと思っていた典型的な負け組トレーダーだったがシステムトレードを使って堅実なトレーダーになることを目指している。
ディスカッション
コメント一覧
まだ、コメントがありません