マネーパートナーズの連続予約注文でトラリピ型自動売買
マネーパートナーズ(マネパ)の連続予約注文を上手に使いこなすと、超低コストでループイフダンやトラリピ、iサイクル注文といった、リピート系の自動売買を実現できます。この記事では、連続予約注文、マネーパートナーズについて、深く踏み込んで解説していきます。
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連続予約注文の仕組みをマスターする
機能を箇条書きにすると
まずは、マネパ独自の機能である「連続予約注文」について解説します。この機能をざっくり言い表すと、
- あらかじめ、新規売買価格と決済価格指定する注文を、2件~20件まで一度にセットできる
- 注文はイフダン(利食いのみ)、IFO(利食い+決済)のどちらか
- ひとつめの注文が完了(新規→決済)したら、ふたつめの注文が有効になる
- 必要な証拠金は1回分の注文のみ
こうなります。
手間はかかるものの、ループイフダンと同じことができる
たとえば、「80円で買い、81円で利益確定する」というイフダン注文を、最大20回まで予約できます。最初の「80円で買い、81円で利益確定」というワンセットが終われば、2回目の同じ注文がセットされます。この機能を利用して、「②81円で買い、82円で利益確定」「③82円で買い、83円で利益確定」というように、各注文をひとつずつ20連続予約していくことで、ループイフダンやトラリピのようなリピート系連続発注と同じことができます。
連続予約注文の設定方法は、『マネパ連続予約注文の設定方法を画像付きで解説!』で解説しています。
連続予約注文のメリット
圧倒的な低コスト
最大のメリットはスプレッドが爆発的に狭いことです。
Fxnano 主要通貨ペアのスプレッド | |
USD/JPY | 0.4pips |
EUR/JPY | 0.7pips |
AUD/JPY | 0.9pips |
GBP/JPY | 1.2pips |
EUR/USD | 0.8pips |
※2019年1月7時点
豪ドル/円でいえば、アイネット証券のループイフダンが4pips、外為オンラインのiサイクル注文が3pips、マネースクエアのトラリピが5pipsですから、圧倒的なコスト差といえます。
さらに、取引手数料が無料なので、スプレッド以外のコストはありません(iサイクル注文は、上記スプレッドにくわえて手数料が発生)。
100通貨取引ができる
主要なリピート系連続発注各商品の最小取引単位は1000通貨ですが、マネパでは10分の1の100通貨単位での取引が可能です(後述のnano口座の場合)。細かい単位での資金投入が可能なので、あまり資金がない人でも参入できますし、複利運用的な資金の追加もしやすいです。
nanoにはデモ取引はありませんが、ここまでの極小単位でトレードできるなら、デモで試せないデメリットは小さいといえるでしょう。
また、グルトレのような大量に注文を入れるため、資金がたくさん必要になってしまう運用も、100通貨取引なら無理なく行えます。
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設定の自由度が高い
- イフダン注文を仕掛ける間隔
- 利益確定の幅
- 想定レンジの幅
を、トラリピ同様自由に設定できます。
取扱い通貨ペア数が多い
ドル円・ユーロ円・ユーロ豪ドル・ポンド円・豪ドル円・NZドル円・トルコリラ円・メキシコペソ円・南アランド円・スイスフラン円・カナダドル円・ポンドドル・豪ドル米ドル・NZドル米ドル・豪ドルNZドル・ユーロポンド・ユーロ豪ドル・ポンド豪ドルと、18種類の通貨ペアがトレードできます。
トラリピが11通貨ペア、ループイフダンが14通貨ペアなので、それよりは選択の幅が広いものの、24種類のiサイクル注文よりは少なめ。
連続予約注文のデメリット
新規注文は指値のみ、逆指値は不可
ほとんど唯一にして最大のデメリットです。新規取引は指値のみ設定できます。逆指値は出せません。
指値とは、「今より有利な価格で予約する注文」、逆指値は「今より不利な価格で予約する注文」のことです。買う場合なら、今より安く買うのが有利=指値、今より高く買うのが不利=逆指値という考え方になります。つまり、今が100円なら、99円で買う予約はできても、101円で買う予約は出せません。101円での買い注文を出すためには、そのときのレートが101円より高い必要があります。今、102円なら、101円での注文は今より有利な価格の指値として予約ができます。
既存のリピート系商品が持っている特許対策なのかもしれませんが、その価格を超えないと連続予約できないため、少なくとも1回は、ポジションを取れるタイミングで取れないことになります。
リピートは20回まで
ひとつの注文は最大で20連続までしかしません。しかし、私が今やっている豪ドル/円の80銭間隔の運用ですと、ひとつの注文が20回繰り返されるのには、1年半くらいかかる計算です。これくらい余裕があるなら、実際はデメリットにはなりません。そして20回まで到達したら、もう一度設定すれば良いだけです。
一度に複数の注文を出せない
トラリピのトラップトレード的に、複数の注文を一度にまとめて出せず、ひとつひとつを設定しなければいけません。とはいえ、まったくマネパに慣れていない私が、初めて設定したときでも10分ほどしかかかりませんでした。
事前にこの価格に注文を入れる、というリストを手元に用意しておけば、すぐにセッティングは完了します。
マネーパートナーズについて
連続予約注文を提供している、マネーパートナーズの特徴についても知っておきましょう。
スベらない
10年連続約定率No.1(矢野経済研究所調べ)を達成しており、約定力には定評があります。
ユーザーは満足している模様
2019年のオリコン顧客満足度1位になっていますね。
東京一部上場企業
親会社のマネーパートナーズグループ(8732)が、東京一部に上場しています。FX専業の業者としては初です。
パートナーズFXとパートナーズFXnanoの2口座
パートナーズFXnano | パートナーズFX | |
最小取引単位 | 100通貨 | 1万通貨 |
1回の最大発注数量 | 10万通貨 | 200万通貨(EUR/JPY、AUD/JPYは300万通貨) |
通貨ペア | 16通貨ペア | 18通貨ペア |
1日あたりの取引数量上限(新規) | 4000万通貨 | なし |
建玉上限 | 円換算で50億円 | 円換算で100億円 |
ロスカット | 証拠金維持率100% | 証拠金維持率40% |
追加証拠金制度 | なし | あり(証拠金維持率100%) |
最小取引が100通貨のnanoと、1万通貨のパートナーズFXがありますが、かなりの大口か、超高回転で取引枚数が多くならないかぎり、nanoで問題ないと思います。nanoの方が、スプレッドも狭く、スワップポイントも多いです。
2017年1月26日の20:35時点での、nano(左)とパートナーズFX(右)のスプレッドです。米ドル/円、ユーロ/円、ユーロ/米ドル、豪ドル/円では、すべてnanoのほうがスプレッドが狭いです。
様々なサービスを実施している
マネパカードや空港での外貨両替など、いろいろなサービスがあります。ひとつのFX会社の機能を徹底的に使いこなしたいなら、マネパは魅力的な会社といえるでしょう。
まとめ
他のリピート系自動売買と比べると、初期設定に手間はかかりますが、それを補って余りある低コストです。ちゃんと管理できれば、最も高い利益が期待できます。
2016年までと違い、ループイフダンの約定力は大幅に強化されたため、マネパ連続予約注文と比べると、違うのはコストだけです。となると、コストの部分で、運用を続けて売買回数が増えるほど差がつくと予想されます。
連続予約注文の設定方法は、『マネパ連続予約注文の設定方法を画像付きで解説!』で解説しています。
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あきがわ・くにひと。東京都在住の兼業トレーダーで、住宅ローンを抱える二児の父。某製造業で働きつつ、FXトレードに精を出す。2013年から本格的にFXを開始。テクニカル分析主体の考え方で、スキャルピングやデイトレ、自動発注系ツールの活用、高金利通貨のスワップ運用など幅広い発想でFX投資を行ってきた。現在は、ループ・イフダンを主体に運用を行っている。夢は大きな犬とのんびり暮らすこと。
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